Blog型メモ帳 Ver.2019.08.20

ダラダラとそこはかとなく。Webメモ帳。日記。内容無し駄文。Wired思考アーカイブ。(1999/1/7~)

90年代末のLinux

RedHatLinux
LASER5Linux
KondaraLinux

90年代末期本屋の店頭には各種Linux雑誌が並んでおり、Linuxマガジン、UNIXマガジン、日経Linuxなどよく読んでいたし買っていた。ただ、主な目的はLinuxを自分のマシンにインストールして満足する、デバイスなどを四苦八苦してインストールして喜ぶなど、Linuxを使う、ではなく、インストールを楽しむ、といった娯楽に使用していただけだった。それだけでなにか頭が良くなったような気がして、最新の技術に触れている気がしていた。今思えば自作PCブームの続きだったのかもしれない。安く自作したPCに無料のOSを入れるのである。
研究室で研究をするようになると、古いノートパソコンにLinuxを入れてプログラミングに使っていた。ただ、当時は雑誌に付属するCDで最新のLinuxを入手し、インストールを試してみる、という使い方で、今思うと遊んでいただけだった。(今と違いメインはダイアルアップの56Kだったので雑誌付録のCDは重要だった)ふと、今のLinux界隈を考えてみるとAndroidが一大勢力を築いている。デスクトップは未だにWindowsの天下だ。では、デスクトップのLinuxは?昔と変わらず弱小勢力でしか無いだろう。ただ、今は情報は書店で手に入れるのではなくネットでいくらでもダウンロードできる。よってLinux雑誌は駆逐されてしまった。オフライン環境下で雑誌の情報だけを元に手探りでインストールすることなどもう二度と無いだろう。

今はUbuntuをただのブラウジング、メール、その他軽作業用の古いノートPCにいれて使っているが、今のほうがよっぽど使いこなしているといえるだろう。あとは、仮想マシンに入れて遊ぶくらい。ただ、以前は雑誌の付録で入手した最新のおもちゃをインストールして楽しむことのできる子供だったのだろうが、不自由の中で創意工夫をする自由を楽しんでいたと思う。あの、北陸石川の6畳一間の寒い部屋の中で四苦八苦し、情報を求め大学へ行ってネットで調べ、書店へ行って調べ、ドスパラマイコンビルでジャンク扱いのパーツを漁る。ただ、それだけで十分楽しかったのだ。


Linuxを四苦八苦しながらインストールすることは何も役に立たなかったのか?いや、そうではないだろう。今仕事はPCのハードウェア関係の仕事をしているが、Linuxの知識は役に立つし、考え方もLinuxを経験している、していないで結構違う。物事に対するアプローチの仕方が違うのだ。その点は良かったのではないかと思う。